2020年07月13日 川端茅舎(かわばたぼうしゃ) 【中古】定本 川端茅舎句抄価格:1000円(税込、送料別) (2020/7/23時点)楽天で購入春宵や光り輝く菓子の塔ぜんまいののの字ばかりの寂光土桜鯛かなしき眼玉くはれけり畑大根皆肩出して月浴びぬひらひらと月光降りぬ貝割菜月の道踏み申す師の影法師明暗を重ねて月の芭蕉かな森を出て花嫁来るよ月の道鐘楼や城の如くに冬の山一枚の餅のごとくに雪残る寒月の通天わたるひとりかな雪の上どつさり雪の落ちにけり約束の寒の土筆を煮て下さいびびびびと氷張り居り月は春春暁や音もたてずに牡丹雪
2020年07月13日 星野立子(ほしのたつこ) 行路 季題別句集 [ 星野立子 ]価格:2200円(税込、送料無料) (2020/7/23時点)楽天で購入昃れば春水の心あともどり春たのしなせば片づく用ばかり那智の滝見るたのしみの花の旅目の前に大きく降るよ春の雪うつ伏せに風につつつつ落椿惜春や思ひ出の糸もつれ解け惜春の温泉溢るるに身をまかせ春惜しむ一歩一歩を山門に春惜む人よ静かに木かげかな春惜み命惜みて共にあり一杯のビールに酔いひて夜桜へ鉛筆で書く音静かチューリップ沙羅双樹春の朝日の庭散歩 たんぽぽの皆上向きて正午なり たんぽぽや久方ぶりの雨が降る 冴返り空高し月遠し星遠し 鶯や静かにわが身振返る うかれたる心も少し桜餅 美しき緑走れり夏料理 ままごとの飯もおさいも土筆かな 障子しめて四方の紅葉を感じをり 現し世を日々大切に衣更 女郎花少しはなれて男郎花 驕り咲く紫陽花に中門を開け 黙々と列につきゆく炎天下 魂の抜けはててゐる昼寝かな 人の世に月見草あり夜明あり 月見草かく美しき宵ありき 大いなる蛍の闇に細き道 美しき帰雁の空も束の間に どんぐりを拾うて投ぐる松の幹 秋空へ大きな硝子窓一つ 君一人我も一人や秋の暮 秋簾とろりたらりと懸りたり 行く我をひとめぐりして秋の蝶 流星を見し刻忘れ場所忘れ 湖にうつりし月の大きさよ 月の下死に近づきて歩きけり 月光や遠のく人を銀色に 鞦韆に腰かけて読む手紙かな この旅の思ひ出波の浮寝鳥 アメリカの銀貨はじめて氷菓買ふ 父がつけしわが名立子や月を仰ぐ しんしんと寒さがたのし歩みゆく お茶の間やラヂオの上の鏡餅 初夢を話しゐる間に忘れけり 小気味よき寒さとなりぬ年の暮 冬ばらや父に愛され子に愛され 冬の月梢にかかりゆがみたる 月寒しかなしきことのつぎつぎに 水鳥や明日は明日はと人はいふ 雛飾りつゝふと命惜しきかな
2020年07月13日 宝井其角(たからいきかく) 宝井其角 元禄の奇才 (日本の作家) [ 田中善信 ]価格:2046円(税込、送料無料) (2020/7/23時点)楽天で購入鶯の身を逆にはつねかな鐘ひとつ売れぬ日はなし江戸の春あれきけと時雨来る夜の鐘の声交りのさめて又よし夏料理饅頭で人をたづねよ山ざくら猫の子のくんづほぐれつ胡蝶哉闇の夜は吉原ばかり月夜かな名月や畳の上に松の影いなづまやきのふは東けふは西神の旅酒匂は橋と成にけり
2020年07月13日 野見山朱鳥(のみやまあすか) 野見山朱鳥愁絶の火 [ 野見山朱鳥 ]価格:2200円(税込、送料無料) (2020/7/23時点)楽天で購入火を投げし如くに雲や朴の花生涯は一度落花はしきりなり秋風や書かねば言葉消えやすし曼朱沙華散るや赤きに耐えかねてつひに吾れも枯野のとほき樹となるか眠りては時を失ふ薄氷枝の先小石驚く梅日和水仙に手相をたれて観世音春雷の翼に触れし灯かな花に病む真昼の夢のうすみどり地にふれて落花と影とぶつゝかりいのち得て光り飛びゆく落花かな春灯下奴隷の如く文字埋む春雪を玉と頂く高嶺かな春水に日輪をとりおとしけり
2020年07月13日 藤野古白(ふじのこはく) 藤野古白と子規派・早稲田派 (近代文学研究叢刊) [ 一条孝夫 ]価格:5500円(税込、送料無料) (2020/7/23時点)楽天で購入藤野古白、正岡子規の従兄弟です。若くして自殺する。文豪とアルケミストには、永遠に登場しなさそうだ。花を折つてふり返て曰くあれは白雲傀儡師日暮れて帰る羅生門紫陽花や湖水を透かす垣の隅秋の是の空いつぱいや星月夜祇園精舎日本中に鐘の声人はいさ心も知らずほととぎす星を手につかむ闇夜の蛍哉梅咲きぬ鶯をまつ身とならばうどん売る声遠ざかりゆき散る時は一重なりけり八重桜夜長し蛍も行きて雪もなし今朝見れば淋しかりし夜の間の一葉かな蓮の香や空に浮出る月一つ吹風に星のちらつく寒さ哉どうと落ちて雪にあとある鎧哉暁は紅葉しにけり富士の雪今日金あればピストルを一挺買ひ置かん花の頃西行もせぬ朝寝かな