偉人の名言集 知性にも理論にもほもを説得する力はない

カテゴリ: 歌人






江戸時代の曹洞宗の僧侶。子供達の目線で、共に遊んだ。また和歌や書も有名です。

懸命に戦い完敗し、恥を知り滑稽だけども滑稽がゆえに、力強い戦法を学んだ。

努力している者が、遊んでいる者に勝てるわけがない。

『ごん狐』で知られる新美南吉が、彼を題材に執筆しています。『良寛物語 手毬と鉢の子』

ある程度分量がありますが、非常に読みやすいので、良かったらよんでどうぞ。


形見として何か残さん春は花
山ほととぎす秋はもみぢ葉

川端康成の『美しい日本の私―その序説』において、引用されています。


命あらばまたの春べにたづね来ん
山の櫻をながめがてらに


この宮の森の木下に子供らと
手まりつきつつ暮しぬるかな


この里に手まりつきつつ子供らと
遊ぶ春日は暮れずともよし


ひさがたの空よりわたる春の日は
いかにのどかけきものにぞありける


ひさがたの雨の晴れ間に出でて見れば
青み渡りぬ四方の山々


深見草今を盛りに咲きにけり
手折るも惜しし手折らぬも惜し


歌もよまん手毬もつかん野にも出でん
心一つを定めかねつも


思ふまじ思ふまじとは思へども
思ひ出しては袖しぼるなり


ひさがたの月の光の清ければ
照しぬきけり唐も大和も


月よみの光をまちてかへりませ
君が家路は遠からなくに


散りぬらば惜しくもあるか萩の花
今宵の月にかざして行かん


夢ならばさめても見まし萩の花
今日の一日は散らずやあらなん


晴るるかと思へばくもる秋の空
うき世の人の心知れとや


もみぢ葉のさきを争ふ世の中に
何をうしとて袖ぬらすらん


心なきものにおあるか白雪は
君が来る日に降るべきものか


白雪の日毎に降れば我が宿は
たづぬる人のあとさへぞなき

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西新宿のビルのむこうにゴジラ顕ち神のごとくにほほえみており

ひざまづくわが目の前に小太りの神がバッテン印を出しぬ

神の罰神の罰とぞくり返し業平橋行き都バス待ちおり

言の葉をもて遊びたる罰なるや夢みる頃を過ぎてまた夢

こんな眼をわれもしているヌイグルミ売場に千の虚無の眼ひかる

株価表示ボード刻々点滅し神々は何告げんとせしか

曖昧な日夜と言われ異論なき靴下を履く時脱ぐ時も

哄笑の余韻は真夜の寝室になおも残りて月ぞ蒼白

殲滅という文字の連鎖が夢に出て非芸術的疲労に浸る

寒き日の寒き雷鳴そのかみの満州国は如何なる楽土

またとなけめ終の至福の呪文にて純粋の毒呻りたけれど

明日は夏至永久に帰れぬあの夏のヨットの真赤なしくずしの死

リボ払い停止のしらせ届けられ世紀の替り目の家長なる

首絞め強姦殺人魔小平義雄42歳逮捕される

書き散らして棄てし瀕死の詩語いくつ北のはたてのまた北の北

血がにじむまで唇を噛むことに意味などあらぬ今日このごろは

錠剤コーヒーをもて呑み下し詩人にあらず刺客にあらず

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この世にてながめられぬる月なれば迷はん人間も照らさざらめや


ゆくへなく月に心のすみすみて果はいかにかならんとすらん


白河の関屋を月のもるかげは人の心をとむるなりけり


忘られんことばをかねて思ひにき何おどろかす涙なるらん


いつよりか紅葉の色は染むべきと時雨にくもる空にとはばや


朽ちもせぬその名ばかりをとどめ置きて枯れ野のすすき形見にぞ見る


風になびく富士の煙の空に消えて行方も知らぬわが思ひかな


あかつきのあらしにたぐふ鐘の音を心の底にこたへてぞ聞く


深く入りて神道の奥をたづぬればまた上もなき松風


陸奥のおくゆかしくぞおもほゆる壷の碑外の浜風


道のべの清水流るる柳陰しばしとでこそ立ち止まりつれ


あはれあはれ此の世はよしやさもあらばあれ来む世もかくや苦しかるべき


天の川名に流れたるかひありて今宵の月はことに澄みけり


君が代は天つ空なる星なれや数も知られぬ心地のみして


嘆けとて月やはものを思はするかこち顔なるわが涙かな


嘆きあまり筆のすさみに尽くせども思ふばかりは書かれざりけり


春風の花を散らすと見る夢はさめても胸のさわぐなりけり


現をも現とさらに思へねば夢をも夢となにか思はん


逢ふと見しその夜の夢の覚めであれな長き眠は憂かるべけれど


願はくは花のしたにて春死なんそのきさらぎの望月の頃


いつかわれ昔の人と言はるべき重なる年を送り迎へて


仏には桜の花をたてまつれわが後の世を人とぶらはば

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斎藤茂吉の紙幣鶴という短編は、

なんか印象に残るのね。

良かったら読んで欲しい。

5分もあれば、読めると思うのね。


こんなに明るい夜があるものだろうか

斎藤茂吉、山形県出身の歌人兼医師です。

息子は、斎藤茂太さん、北杜夫さん、これも有名ですわな。

万葉秀歌は、万葉集を勉強するのにおすすめなのね。

青空文庫にありますので、良かったらどうぞです。


あかあかと一本の道とほりたりたまきはる我が命なりけり


夕されば大根の葉に降るしぐれいたく寂しく降りにけるかも


蚕の部屋に放ちし蛍あかねさす昼なりしかば首すぢあかし


けだものは食もの恋ひて啼き居たり何といふやさしさぞこれは


死に近き母に添寢のしんしんと遠田の蛙天に聞ゆる


わが母を焼かねばならぬ火を持てり天つ空には見るものもなし


このくにの空を飛ぶとき悲しめよ南へむかふ雨夜かりがね


むなしき空にくれなゐに立ちのぼる火炎のごとくわれ生きむとす


しんしんと雪ふるなかにたたずめる馬の眼はまたたきにけり


沙羅の花ここに散りたり夕ぐれの光ののこる白砂のうへ


沈黙のわれに見よとぞ百房の黒き葡萄に雨ふりそそぐ


ただひとつ惜しみて置きし白桃のゆたけきを吾は食ひおはりけり


新宿のムーラン・ルージュのかたすみにゆふまぐれ居て我は泣きけり


最上川の上空にして残れるはいまだうつくしき虹の断片



いのちなき砂のかなしさよ
さらさらと
握れば指のあひだより落つ

 

たはむれに母を背負ひて
そのあまり軽きに泣きて
三歩あゆまず

 

あたらしき背広など着て
旅をせむ
しかく今年も思ひ過ぎたる

 

一度でも我に頭を下げさせし
人みな死ねと
いのりてしこと

 

はたらけど
はたらけど猶わが生活楽にならざり
ぢっと手を見る

 

たんたらたらたんたらたらと
雨滴が
痛むあたまにひびくかなしさ

 

不来方のお城の草に寝ころびて
空に吸はれし
十五の心

 

かの時に言ひそびれたる
大切の言葉は今も
胸にのこれど

 

さりげなく言ひし言葉は
さりげなく君も聴きつらむ
それだけのこと

 

眼閉づれど、
心にうかぶ何もなし。
さびしくも、また、眼をあけるかな。

 

新しき明日の来るを信ずといふ
自分の言葉に
嘘はなけれど――

 

人がみな
同じ方角に向いて行く。
それを横より見てゐる心。

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