焼き鳥食べたい。

カエル好きの詩人草野心平、

一時期焼き鳥屋を営んでいました。


コウノトリの。

鳴き声の。
あと。
音なく。
一切なく。
ここは地球の。
ドまんなか。
動かない。
天の。
戸鎌の。
月。


自然と人間のなかにはいると。
そのまんなかにはいってゆくと。
かなしい湖が一つあります。
その湖がおのずから沸き。
怒りやよろこびに波うつとき。
かなしみうずき爆破するとき。
わたくしに詩は生れます。
日本の流れのなかにいて。
自然と人間の大渾沌のまんなかから。
わたくしは世界の歴史を見ます。
湖の底に停車場があり。
わたくしは地下鉄にのって方々にゆき。
また湖の底にかえってきます。
なきながら歌いながら。
また歌いながらなきながら。
つきない時間のなかにいます。


ああ天の。

大ガラス。

薄氷をジャリリと踏んで自分はこの道を曲る。


黒燿石の微塵ノヨウニ。

キシム氷ノ黒イ。

海。


満満ミチル無数ノ零ノ。
黒ガラス。
天。