もし自分の国を離れなかったら、わたしの人生はどんな人生になっていたのだろうか。もっと辛い、もっと貧しい人生になっていただろうと思う。けれども、こんな孤独ではなく、こんなにも心引き裂かれることもなかっただろう。幸せでさえあったかもしれない。


人はどのようにして作家になるかという問いに、わたしはこう答える。自分の書いているものへの信念をけっして失うことなく、辛抱強く、執拗に書き続けることによってである、と。


この言語を、わたしは自分で選んだのではない。たまたま、運命により、成り行きにより、この言語がわたしに課せられたのだ。フランス語で書くことを、わたしは引き受けざるを得ない。これは挑戦だと思う。そう、ひとりの文盲者の挑戦なのだ。


あなたは信じていた 目をつむりさえしなければ 死に捕まってしまうことはないと。 あなたは力の限りを尽くして目を大きく見開いていたが、闇が訪れ、あなたをすっぽりと包みこんだ。


こんな鍛錬をしばらく続けて、ぼくらは実際、もはや何も感じなくなる。痛みを感じるのは、誰か別人だ。火傷し、切り傷を負い、苦しむのは、誰か別人だ。


金持ちがドアを開け、貧乏人を蹴り飛ばすと 、貧乏人は歩道に伸びてしまう。金持ちはドアを閉め、スープ皿の前に腰掛け、両手を合わせて言う。ああ、わが主なるイエス様、すべてのお恵みに感謝いたします。


そうなんです。一冊の本は、どんなに悲しい本でも、一つの人生ほど悲しくはありません。