征服されたギリシア人は、猛きローマを征服した
彼は嘗て望みたるものを早くも捨て、
今捨てたるばかりのものを再び欲す。
彼は常に動揺し、その人生は絶えざる矛盾。
過ちを恐れすぎてかえって罪を犯すことあり
海を統べ四季をととのえるものは何か。
星の運行は自力によるにや他力によるにや。
何故に月の輪はみつればやがて欠くるにや。
いかにして宇宙の調和は万物の不和より生ずるにや。
汝らは死の前日に、
石を刻み家を建てしむ。
しかも己れの墓石のことを思うことなし。
刃むかう敵には強くあれ。
恐れる敵には優しくあれ。
物事を従えよ。物事に従うことなかれ。
もし祭壇に触るる手さえ清ければ、
高価なる犠牲をささげずとも、
ただ麦と塩とを供えるのみにて、
怒れる氏神をもなだめうべし。
もしも君、よき胃と肺と脚とをもちたまわば、
王の富も、おん身の幸福に、何一つ付け加えざるべし。
何物も彼の堅き心をゆるがさざりき。
暴君のいかれる眼も、
アドリアの海をゆるがす雨かぜも、
雷火を投ぐるユピテルの腕も。
星の運行は自力によるにや他力によるにや。
何故に月の輪はみつればやがて欠くるにや。
いかにして宇宙の調和は万物の不和より生ずるにや。
汝らは死の前日に、
石を刻み家を建てしむ。
しかも己れの墓石のことを思うことなし。
刃むかう敵には強くあれ。
恐れる敵には優しくあれ。
物事を従えよ。物事に従うことなかれ。
もし祭壇に触るる手さえ清ければ、
高価なる犠牲をささげずとも、
ただ麦と塩とを供えるのみにて、
怒れる氏神をもなだめうべし。
もしも君、よき胃と肺と脚とをもちたまわば、
王の富も、おん身の幸福に、何一つ付け加えざるべし。
何物も彼の堅き心をゆるがさざりき。
暴君のいかれる眼も、
アドリアの海をゆるがす雨かぜも、
雷火を投ぐるユピテルの腕も。
徳を愛すること余りに度を越ゆる時は、
賢者も奇人と言われ正しき者も不正の者とならん。
毎日はいつも汝がための最後の日なりと考えよ。
さすれば思わぬ今日を儲け得て喜ぶことをえん。
賢者も奇人と言われ正しき者も不正の者とならん。
毎日はいつも汝がための最後の日なりと考えよ。
さすれば思わぬ今日を儲け得て喜ぶことをえん。
我らはみな同じ方向に押し流さる。
早かれ晩かれ、うちゆるる運命の壺の中より、
我らの札こぼれ落つるや、
われらはみなカロンの舟にのせられて、
永遠の死へと運ばれゆくなり。
早かれ晩かれ、うちゆるる運命の壺の中より、
我らの札こぼれ落つるや、
われらはみなカロンの舟にのせられて、
永遠の死へと運ばれゆくなり。